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(牙狼SS)続・チョコレート・ベルガモット
2012-06-22 Fri 23:56



以前拍手御礼小話でアップしたものを
ブログに再アップです。


チョコレート・ベルガモット の続編で

ちょっと可哀そうなレオくんのお話。




拍手御礼小話 続チョコレート・ベルガモット







やがて二人の戦いは決着を見ないまま、文字通りゴンザによる水入り、即ち



「お茶でございます」


によって遮られ、
今は冴島家の広い庭で 極上のダージリンティーと 宝石のようなチョコレートを囲み賑やかな談笑が繰り広げられている。



尤も 正確には和やかに談笑する3人を、 ゛甘いものを好かない" 男が苦虫を潰したような顔付きで眺めている、と言った まあ、よくあるいつもの光景で――


話題は零の ポートシティのスイーツ完全制覇の野望で大いに盛り上がり、
鋼牙は自分の眼前でいけしゃあしゃあとカオルを口説くこの男を 半ば呆れた顔で眺めていた。



「一人で入れる店はほぼ制覇したんだよね。でもやっぱり 中には男一人で入るにはちょっと気後れするような店もあってさ…」



――嘘をつけ お前なら何処でもまるで自分の庭さながらだろう



胸のうちで毒づきながら零を睨み付ける鋼牙の視線を見事な程にスルーして、零は哀れっぽくカオルに迫る。


「ポートシティのスイーツ完全制覇は俺の夢なんだよね。
俺さ、カオルちゃんの大好きな東の管轄をいつも命がけで守ってるんだぜ?
俺へのご褒美だと思って一緒に行ってくんない? ね、おねーさん!」



カオルを”お姉さん”と呼び甘える零に猫の耳の幻影が見え 鋼牙の眉間の皺はますます深まる。


ついでに優雅で長い尻尾がゆらゆらとカオルを誘うように揺らめくのが見えるようだ。


――まったく カオルにねだられて断れずに困った顔をしながらも結局は従うレオは忠犬で
コイツは猫か、


鋼牙は苦々しげに紅茶を飲み干した。



「じゃ、いつ行く~?」



二人はもう日時の相談まで話がまとまったようだ。


そして最後の最後になってカオルがニッコリ微笑みながら言い放った。




「ね、ゴンザさんも一緒に行こうよ。ゴンザさんもたまには人が淹れてくれたお茶でゆっくり寛がなくちゃ」



「はい。それはもう喜んで」



ニコニコ顔のカオルとゴンザを他所に今度は零がガックリ来る番だ。



「ちぇ 折角カオルちゃんを独り占めできると思ったのにさ…、あっ 鋼牙 今 笑っただろ」


「別に笑ってなどいない」


「嘘だ ぜってぇ ザマアミロって思ったくせに」


「さあな」



またしても一触即発の二人にゴンザがやんわりと声をかけた。



「鋼牙様、零様、レオ様がお見えになられました」



長身の整った顔立ちの男が人懐こい笑顔を浮かべながら庭を突っ切って大股で近寄って来る。


「零さん! お久し振りです!
鋼牙さん! この間の魔導具の具合はどうですか? 何か不都合があればもう何でも言ってください!」



――ここにも尻尾が見える。 日本犬さながらの短いやつが千切れんばかりだ




鋼牙は頭痛を覚えながらも



「ああ、 不都合は何もない」



と鷹揚に頷いた。



「レオくん! この間話してたチョコレートだよ! やっと手に入れたの。ね、食べて~」



「あ! これが噂のチョコレート・ベルガモットですか! 是非 いただきます」



「零くん ほら『あーん』してあげて」



カオルは零の前にズイっと宝石の様な小箱を押しやった。



「や、そんな! 自分で食べますって! 零さん いいですよ」



慌てふためきながら照れるレオを揄(からか)って
悪乗りした零がチョコレートをひとつ摘まむと レオの眼前にぐいっと差し出した。


根っから素直なレオが 思わず口をあけたところで、



「なーんてな、」



と 自分の口に放り込むつもりで。




そして 案の定素直に口をあけたレオの眼前を零の手が素通りしたその時


音もなく動いた男が 零の腕ごと後ろから思い切り押し出し



レオは勢いよく自分の口に突っ込まれた零の指ごとチョコレートをぱくりと食べたまま固まった。



一秒
二秒
三秒…


時が停止する。



余りにシュールな絵図に唖然と目を見開いたゴンザ、
見てはいけないものを見てしまったと、そっと目を逸らしたカオル、そして
腕を押しだした張本人は涼しい顔でスタスタと庭の真ん中へと歩き出し



次に動いたのは零だった。




「てめっ 口 開けろ!」




レオの腹に蹴りを見舞い 振り向きざまに頭のてっぺんから真っ赤な湯気を吹き出しながら




「鋼牙あー!」



と 叫ぶと 二振りの剣を構え
鋼牙の背を猛然と追う。




鋼牙の直刀が背中で零の渾身の二刀をガチンと受け止めた。
火花が散り 固い金属の音が空気を揺るがす。
再び 激突する二人の騎士に、



「あ、続き! 続きが描ける~」



と カオルがスケッチブックを広げながら走り寄り



「ボク 何にもしてないのに…」


と 零に蹴られた腹を抱える涙目のレオくん…なう。














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